第67回 全日本東西対抗剣道大会観戦記
第67回 全日本東西対抗剣道大会観戦記(令和3年9月5日)
去る,令和3年9月5日に大分県昭和電工武道センターにおいて,第67回全日本東西
対抗剣道大会が開催されました。新型コロナウイルス蔓延の中,数々の大会が中止になり,
本大会も昨年の開催予定でしたが,延期となり本年の実施となりました。
全日本剣道選手権大会に並ぶ位置づけである本大会が大分県で開催されるのは,実に3
8年ぶりとなります。一般入場不可など新型コロナウイルス感染対策を万全に講じた上で
の大会開催となりました。このコロナ禍の中、大会が開催されるだけでも素晴らしいこと
だと思います
本大会には,OBの先輩の中から選手として,東軍13将平尾泰先輩(東京都),東軍1
4将保坂武志先輩(埼玉県),西軍17将竹中健太郎先輩(鹿児島県)東軍25将内田勝之
先輩(静岡県)の4名が出場し,審判員として濱﨑滿先輩(東京都),蒔田実先輩(千葉県)
の2名が重責を果たされました。
まず,女子の部から開始され,東軍の3勝,西軍の2勝という結果で終了しました。
続いて行われた男子の部では,PL学園卒業生と初陣をきったのは東軍25将内田勝之先
輩(静岡県)でした。お相手は,筑波大学の同級生で全日本選手権大会でも活躍している
島根県の小村選手。内田先輩は,慎重な立ち上がりから,終始攻めの姿勢を崩さず見事な
小手を決めて一本勝ちを収めました。
続いて出場したのは,西軍17将竹中健太郎先輩(鹿児島県)。お相手の選手は,全日本
選手権大会でも3位に入賞経験を持つ強豪石原選手(群馬県)。立ち合いから竹中先輩は,
華麗な足捌き, 剣捌きで,石原選手を圧倒。中心を攻め,面を打ち抜くと続けざまに石原
選手が小手に来るところを後ろに捌いて面を決め圧巻の二本勝ちを収めました。昨年,見
事八段にも昇段され,日頃から鹿屋体育大学の素晴らしい選手たちと研鑽を積んでおり,
その成果を十二分に発揮したわずか59秒の試合でした(優秀選手賞受賞)。
次に東軍14将保坂武志先輩(埼玉県),お相手は地元大分の大内選手。保坂先輩は,前
半から八段らしい堂々とした構えから小手面,担ぎ小手など次々に惜しい技を何本も繰り
出し,先手を取り小手から面に渡り一本を先取しましたが,相手選手に面を二本取り返さ
れ惜敗しました。
PL学園卒業生の最後を飾ったのは,東軍13将平尾泰先輩(東京都),お相手は,八木選
手(滋賀県)。平尾先輩は,柔らかな無駄のない素晴らしい構えから終始攻め続け,見事な
面を決め一本勝ちを収め有終の美を飾られました。
今回出場されたPL学園卒業生の選手の皆さんは,新型コロナウイルス蔓延化の中,なか
なか稽古をすることすらできないような状況であったと思いますが,素晴らしい立ち合い
の連続で大変誇らしく感動を頂きました。さすが,PL学園卒業生と周囲の皆が納得する内
容であったと思います。
今後も天心無限曾の皆様の益々の御繁栄と御健勝を祈念申し上げ,報告に代えさせて頂
きます。
文責 大分県 岩本 貴光(35期)